[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
くだらなかった。
久しぶりに会った、進学校時代の友達。
ヤルことしか頭にないような会話。
延々と繰り返される馬鹿話。
たばこの煙で喉の奥が焼けた。
気持ちが悪かった。
ただただ不快だった。
動物的で、品がなかった。
うん、それだ。
品がなかった。
私が人を判断する基準は「品」。
言葉の選択、話の内容、考え方。
綺麗だとか汚いとか、標準的ではないとかイレギュラーだとか、
そういう話ではない。
品があるか。
悪口だって、自慢だって、なんだっていい。
言いたいことは言えばいい。
ただ、そこに品がなければただの馬鹿だ。
くだらない。低俗だ。
初めて、田舎が嫌だと思った。
なにもない、それが良さでありでも、悪さでもある。
タバコ、パチンコ、セックス。
そんなものしかないんだ。
かわいそうだ。
心苦しくなる。
電車でルーズソックスをはいた女子高生を見かける。
2010年、あんた、化石だよ。
若いのにもったいない。
外の世界見ておいで。
言いかけてやめた。すっぴんだったし、ね。
バイトおわり
このあいだの待ち合わせ場所
コンビニで水を買う。
外へ出て一息つきメール。
「ついた。」
見覚えのある車がゆっくり近づく。
そっとドアを開けまた一息
覚悟を決めて乗り込み、一言。
「どこ連れてってくれんの?」
最悪の事態もありえた。
私にとって最悪の事態はホテル直行パターン。
殺されるなら、それは私にとって最悪の事態ではなかった。
殺されるなら、
それは案外私にとって最適の事態だった。
車がゆっくりと発進する。
運転はさすがにうまかった。
シートベルトをしめる。
友人に、最後かもしれないメールを送った。
話を始める。
とめどなく続く自分の話。
耐えられないと思う反面
どこか望んでいたことのような気もした。
わかるの。といった。
わかってたか。彼は言った。
知らない道を走る車。
いくつも、怪しいネオンのうっとおしいホテルを過ぎる。
見えるたびに体に力がこもる。
怖くて、でも諦めも混じる。
カッターを忘れたことを思い出す。
数時間走って、たどりついた公園。
車を降りて、海の匂いのするほうへ。
暗い道。離れて歩く。
海岸の舗装された道。
すべるのに気を取られつつ、彼の10歩ほど前を歩く。
ときどきふりむく。
顔は見えない。
足元を良く見れば、得体のしれない生き物が
一歩踏み出すたびに
放射線状にうごめく。
行き止まりまで歩き、
引き返す。
並んで歩く。
右側に彼が見える。
右手にかばんを持ち直す。
それまでもずっと
街灯の陰で彼の位置をはかる。
そんなことしながら、
この方法自分はどこで知ったのか苦笑する。
そのままさっきの道、
車につく少し前、肩に触れられる。
笑ったけど、ドキッとした。
ときめきじゃないほうで。
車に戻って、シートベルトを締めて一言。
「きれかったね、帰りましょうか。ありがとう。」
車が動き出し、ナビをちらちら見ながら
とりあえず話をする。
帰りはにぎやかな街道を走る。
安心は一瞬。
ボディタッチが増える。
髪、頭、肩、腕…
ときめかない。
そのことに驚く。
触れられて、嬉しくも不快でもない。
それは初めての感覚だった。
途中彼の仕事場へ、猫を見せてくれた。
猫を探しに行った隙に、
車のナンバーと会社名を覚える。
空を見上げて、
猫を見降ろして、
心の中でつぶやく。「なにしてんだろ私。」
また車に乗って
結局何もなく送ってくれた。
危ないと言う彼に断り、元の場所で車を降りる。
なんだったんだろう。
今日告白された。
だけどそれでもときめかなかった。
なんだったんだろう。
なにしてんだろう。
誰かの愛情が欲しい。
そう思ってた。
誰かが愛情をくれた。
望んでいたはずなのに、違った。
きっと誰でもいいんでしょう?
いいやお前だけだ。
きっとすぐに独りにするんでしょう?
いいやずっとそばにいる。
そんな関係望んでるのかな。
よくわからないな。
難しすぎる。
私はきっと、
少し、殺されたかったのかもしれない。
自分で死ねない分、他力本願。
最後まで偽物の、悲劇のヒロインやりたかっただけ
情けない。
きっとそのうちまたひとり。
自分の意地とつまらないプライドのために動く人間なんて
そうはいないんだ。
そんなのわかってる。
わかってる。わかるんだ全部。
わかるから、苦しい。
わかって、できないのが、また苦しみを生む。
もぅいい。誰か殺して。
あたしを殺してくれる優しい人はいないの?
会った。
会ってしまった。
あっけないものだった。
つまらないものだった。
目的はきっと不純だった。
結局はこんなもんだ。
こんなにも簡単な単純なことが
あのときの自分にはできなかった。
それはただあたしが若かったからじゃない。
若さ云々の前に、
根本的に未熟だったからだ。
変に大人ぶって偽り続けて嘘を重ねるしか、
人との関わり方を知らなかったからだ。
だから彼を傷つけて、だから彼を失った。
会った時、自分が怖かった。
予想にぴったりとあてはまる外見、雰囲気、
特有の私の感覚が察したのは何物でもなく
つまらなさだった。
なんでこうもみんな
あたしの予想通りなんだろう。
どうしてあたしの
考えた通り予想した通り想像した通り、
ものと人が存在するんだろう。
苦しいよ。
誰かほら、裏切ってみせてよ。
同類項を見つけたい。
みんながみんな一緒で、
とことんつまらない。
それが見抜けてしまう自分が心底憎い。
なにも見えない人間になりたい。
なにも知らない、なにも感じない人間になりたい。
なんなら人間でなくたっていい。
消えてしまいたい。
こんな鬱陶しい、一種の能力は、
壊れてしまえばいい。崩れて消えればいい。
こんな自分なんて
いないほうがいいんだ。
消えろ。消えろ。
もう何も見たくない。
もう誰とも、出会いたくない。