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HupunHap

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2010.11.21 Sun 「 そろそろ未選択

終わりが近づいているサイン。
相手が私を、自分のものにできるかもと
かすかな確信を抱き始める。


今までのと比べられたくない。
一緒にされたくない。
のめりこんだり振り回されたりしたくないし
見透かしたように笑われたくない。

できればそっと
目を閉じて何もないところへ
ふわふわと落ちていきたい。

好きなら殺せる?


そう言って急に消えれば
彼はあたしを殺しに来るかもしれないと
そんな気さえする。

怖くはない。哀しくもない。
全てがどこか、自分の計算通りに動く。


彼はつじつまの合わないのが納得いかない人だから
もどかしさが癖になる。
時々「そうか」という感覚を覚えるように
作り上げた悲劇の過去を小出しにする。
少しずつ自分に向かうベクトルが
大きくなっていく感覚がやたらに気持ちいいんだろう。

まるで麻薬だ。

そして
自分の能力に愕然とする。

これは魔力のようで
でも私自身が一番取りつかれている。

思うように事が運んで
イレギュラーな出来事と相手の感情にも
ほぼ完璧にふるまえる。

体温と涙を味方につけて
あとは相手の出方次第。



でもいったいこれがなんなんだろう。

一種のゲームのような
一幕の舞台のような

終われば変わらない日常があって
ときには曇って雨が降る。


自分を保って
見捨てられないで
ただ愛を送ってもらうための

代償を払い続ける。


さながら風俗嬢の気分だ。
大切な何かをお金という媒体に変えてしまったら
あとはなにか吹っ切れて
ただの妙な安心感と閉鎖感、あとは自信が生まれる。

私の場合、媒体は金にさえなっていない。
何になっているのかも定かでない。

一時のあたたかさだけだ。
なまぬるい甘やかしだ。


未来なんていらないし、そもそも未来なんてない。



未来なんて、あってたまるか。

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2010.11.07 Sun 「 twenty未選択

その瞬間、隣にいたのは彼だった。
ハンドルをにぎりながら
赤信号で一言、「おめでとう」


止まった車
トランクからはイチゴのショートケーキ
プレートには彼があたしを呼ぶ名前。

くるしかった。
私は分裂して、年を重ねたのが
どちらの自分なのかわからなくなった。



手を握って、
抱き寄せて抱きしめて、
啄むようなキスの後、深く深くのめりこんでいく。


タバコのにおい。
苦いキスに溺れる。

なんどもなんども
抱きしめてキスをして



離したくない、もぅオレ離れられへんわ。
もぉ~、かわいすぎる、なんなん。
会うたびハマってしまうねん。
ずっとこうしてたい。
欲しい。


彼の言葉に全身が震えながら、
言葉は呑み込んで
眠気に頼って彼にすり寄った。


定番のデートスポットを彼と歩いても
それはともすれば、
はたから見れば金がらみ。

むいてないなと苦笑した。


2人だけで
ずっとずっと
ばかみたいに体温分け合っているのが
私たちには似合ってる。

夜からはじまるいつものドライブ
10時間以上も隣にいたのに
もどかしく、足りなく、もっともっとと求めるようになってしまって
さながらシンデレラな約束事も消えかかり、

明るい朝のコンビニで手を振る。



ほんとにさよならできるかな。
さよならしたら私は誰になるのかな。



来年も、こうやってできたらええな。
彼の言葉はきっと、やっぱりきっと、
私の中に残ってしまうんだろう。

2010.10.20 Wed 「 ことば未選択

1日中、彼の言葉がぐるぐるとめぐる。


もぉー、こんなかわいいのに。
あかん、めっちゃドキドキしてるわ。してる?
物やないんやから、そんなこと言うたらあかん。
ずっと好きでおるけどなぁ。
一緒にいたいだけやねやんか。
きもちいいわ、しばらくこうしてたい。



友達に話をしたら、
きっと相手の人は不安なんやろうと思うよ。と。


その通りだと思った。
ふわふわと、そこにいるのに自分のものにはならない私に
とても、とても、不安なんだろう。

ごめんね。



ドライブ中にも言ってたな。
「時々どっかいってるやん。」

気付いてたんだなって思った。
きっと傷ついてたよね。



酔った勢いでかけた電話
声が出なかった。

何度も名前を呼んで、何度も大丈夫?と心配そうな声に
漏れたのは半分フェイクな嗚咽だった。


おいてかないで
どうしていっちゃうの
なんで
ひとりにしないでよ
一緒につれてって


泣いて言ったら彼は少しいらだって言った。
わかんないよ、何?って


そりゃそうだよね。

全てを話したら彼は少し黙って、それからありがとうって言った。


忘れるのは無理でも吹っ切れさしてあげることはできるから
ちゃんと傍にいるから
こんなんなんのも、わかってるし、俺にはいくらでも甘えたらいいから。

救ってあげたいって思う。




電話を切って電源も落とした。
自分がわからなかった。

こんなにも、好きだよ。


ちゃんと、伝わってるよ。
わかってるよ。



触れたくて、触れてほしくて、
声が聞きたくて、早く会いたくて、

のめりこんでいく。
依存が進む。


誰と居ても、物足りなく思う。




どうしたらいいのかな。
いっそ恨んで。
2010.10.17 Sun 「 ゼロ未選択

可もなく不可もなく。
感じなかった。

それは限りなくゼロで
あたしはあたしでなかった。


人形のように
アンドロイドのように
あたしはそこに存在して
冷たい体にただ彼の体温だけが沁みた。

嬉しくもなく気持ち悪くもなく
ただ冷静に
今、この瞬間、求められているのだという事実を感じた。


至近距離の視線を消して合わせず
ただ応えた。



親切な人、それはそれで、嘘ではなくて。
ただやっぱり、
無償で優しい人などいないんだと
また確信しただけだった。

哀しくも悔しくもなかった。
ただ少しだけ落胆した。

違うかもなんて虫がよすぎた。


幻想なんて抱いていなかったはずなのに
案外信じて頼って夢見ていたんだと思い知らされて

自分の甘さにまた苦笑するしかなかった。



いつまでたってもそうだ。
でも今回は少し違う。


終わりが少しかすんできた。
ためらいなく「ずっと」というフレーズを使う彼。

不思議と嫌悪は感じない。

どこかで、こうなること全て
わかっていたように、
なんとなく受け入れて、なんとなく受け流して、
そうやって消化していく。

ただ彼の体温に甘えて溺れてゆく。
それだけ。





いいじゃないか、
他に優しい人がいないんだよ。

他に居場所が、ないんだよ。



2010.10.08 Fri 「 サヨナラ未選択

あたしは何のためにいるの。


食事係?
一人でいるのやだから呼ぶだけ?
隣においとくだけ?


ほんとは馬鹿にしてんでしょ。
見下して腹では笑ってんでしょ。


誰もみんな冷たい。冷たい。冷たい。

あたしのこと便利屋だって思ってる。
いなくなったって困らない。


消えたいよ。
何がしたいかわかんない。
何のためにいるのかわかんない。



一緒に連れてってよ。
なんで一人にすんの。
一緒に連れってってよ。
なんで勝手にいっちゃうの。

おいてかないで。



みんな冷たい。
くるしい。


消してよ。
誰かあたしのこと消してよ。


もぅいらないよ。
あたしなんていらないから。




便利屋するために生きてるんじゃない。


ずるいよ。
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