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デザイナー
クリエーター
要はものづくり、してるひと。
やっぱり憧れる。
最近は一層それが強くなって。
それはきっとそういう人が近くにいるから。
憧れるだけの自分に腹が立つ。
計画をたてるだけで一向に実行できない自分に腹が立つ。
くるしいな。
彼の絵、見てると。
悔しくて、あたたかな気持ちになって、くるしくなる。
やっぱりあたしは
他から逸脱した才能なんてないわけで、
小さなところで綴ったり描いたりして、
それで満足できるのは自分だけ。
評価するのも自分だけ。
あんなふうに笑いたいよ。
あんな人たちみたいに笑いたいよ。
煙草片手に、路上に座って、サラリーマン眺めながら
明日は何しようかどこへ行こうかって、そんなふうにさ。
クレヨンを買おう。
真似をしてみよう。
でもそれってきっとあたしがもっと潰れる。
電話越しに聞く母の声が
疲れていた。
がんばってる?と聞かれ
うん。
がんばってね。と言われ
うん。
絞るように出した声はそれだけ。
なんでいつも、声が出ないんだろう。
唸るように息が漏れる。
くるしい。
ほんとは言いたい。
今日授業でね、がんばってつくったもの、
物足りないって言われたの。
悔しかったけどその通りで、だけどやっぱりかなしくて
あたしってセンスないのかなやっぱ。
とか。
普通の相談みたいなこととか。
仕事たいへんなの?
少しはゆっくりしてね。
考えすぎないでね。
とか。
あたりまえの声かけとか。
普通に、話したい。
悔しい。
ごめんね、お母さん。
ごめんね。
もっとたくさん、話がしたいよほんとは。
でも喉が閉じて、苦しくて、声が出ない。
いたい。
ずっと、苦しい。
なんでこんなに、寂しい?
彼はまだあの場所を消さない。
きっと忙しいだけ。
きっと面倒なだけ。
でもね、期待してしまうから。
まだ、覚えていて、心配して、
なんなら愛して、くれているんじゃないかって
そんなこと思ってしまうよ。滑稽だって笑ってよ。
あたしのこと、
ばかだなって。
ほんとはやらないんじゃなくてできないんだろって。
そうやって笑ってくれるのは彼だけで。
すべて見透かして、すべて受け入れて、すべてを許してくれたのは
彼だけで。
さみしいよ。
これだけは、時間じゃないんだ。
これから一生あたしきっと、罪悪感と喪失感もってくんだ。
つぶされるように痛むよ。
これはきっと、あのころの彼の痛み。
ごめんね。
誰もかれもを、
あなた以上には見られないの。
全部くだらなくてフェイクなの。
笑い声、明るい日差し、柔く孤を描く、何人もの口元。
爽やかさも、快さも、あたしには欠片さえ感じられない。
ぎゅうっと心臓の横が痛む。
こんな日にあのひとは、なにを想うだろうか。
周りから、いろんなものがなくなっていった。
彼も、あたしを見続けてくれる人も、いつもそばにあった安心感も。
何をするにも不安で、
自分の弱さに呆れかえる。
あのころ彼が見たあたしはもぅいない。
中も外も
一番フェイクなのは自分だ。
魅力なんて欠片もなくて
増えてくのは脂肪だけ。
デニムがだんだんきつくなって何故か、
責められているように感じる。
スタイルがいいね。
笑顔がかわいいね。
雰囲気が優しいね。
そんな褒め言葉は、
信じちゃいけないのに。
そんなものしか甘えられるものがないから
それにすがりついて一瞬間だけ安心して。
次の日にはまたデニムがきつくなる。
変わりたいけど変わるのが怖い
どう変わればいいのかわからない
どうしたら愛してもらえるのかわからない。
離れていかないで
面倒言わない。ちゃんと笑うよ。
だから、
みんな、離れていかないで。
こわい。
いなくならないで。
こわい。
こわい。
一緒にいたい。
誰だっていい。
一緒にいたい。
こわいだけ。
ただ、こわいだけ。
おいてかないで。